【Sonnet18(ソネット18)】ウィリアム・シェイクスピアの最も有名な詩の和訳と解説

映画&文学
  • シェイクスピアは有名だけど、どんな人かわからない。
  • シェイクスピアの詩の何がいいかわからない。
  • ソネットって何?

と思う方も多いのではないでしょうか?

詩はネイティブでも、苦手意識を持っている人は多く、1回で詩の内容を理解できる人は少ないと思います。

なぜなら、詩は表現がストレートでないことに加えて、比喩も用いられるからです。

また、昔の言葉や会話で聞きなれない単語も多く用いられ、技法も様々なため、余計に難解になります。

しかし、作者のこと、当時の時代背景などを理解することで、ぐんと読みやすくなりますし、解説を読んで自分なりに消化できると楽しくなってきます。

おすすめの英語の詩は、こちらの記事でもご紹介していますので、合わせてご覧ください。

【英語圏の教養】知っておくべき有名な英語の詩【おすすめ10選】

この記事では

  • 作者のことを紹介します。
  • 原文そのまま記載します。
  • 簡単な表現でのオリジナルの和訳を記載します。
  • 簡単に独自の要約と解説をします。

小・中学校の頃、4年間アメリカのニューヨークで過ごしました。

社会人でも再びニューヨークに留学した経験から、英語の重要性、勉強方法、英語圏の文化などを記事にしています。

英語の詩はとても難解です。

ネイティブが読んでも理解できないものがほとんどなので、簡単な言葉で訳し、背景なども交えて解説したいと思います。

シェイクスピアってどんな人?

ウィリアム・シェイクスピア(William Shakespeare, 1564年~1616年4月23日)は、イギリスの文学史上最も有名の劇作家・詩人です。

シェイクスピアによって世に生み出された言葉は、約1700 とも言われ、英語の言語にも大きな影響を与えました。

シェイクスピアによって生み出された言葉の例

  • Addiction(依存症);「オセロ」にて
  • Bedroom(ベッドルーム);「夏の夜の夢」にて
  • Eyeball(目玉);「夏の夜の夢」にて
  • Lonely(寂しい);「コリオレイナス」にて
  • Uncomfortable(違和感がある);「ロミオとジュリエット」にて

  (このほか、undress, unreal など un+○○で300以上の言葉を生み出しています。)

シェイクスピアはイギリスの中部のストラトフォードの比較的裕福な家庭に生まれますが、生い立ちについては正確な記録が残っておりません。

1582年に18歳にしてアン・ハサウェイという女性と結婚し、長女スザンナが生まれ、後に長男ハムネットと、次女ジュディスが双子で生まれましたが、ハムネットは幼くして亡くなりました。

結婚後の数年間はなにをしていたかはわからず、1592年にロンドンの劇団で名前を表します。

一説によると、旅の劇団についてストラトフォードからロンドンに渡ったと言われています。

演劇の俳優として活動しながら、徐々に脚本も書くようになっていきました。

また、自ら劇団や劇場を所有するなど、有能なビジネスマンとしての顔も持っていました。

シェイクスピアは52歳で亡くなりましたが、正式には原因はわかっていません。

代表作

  • ロミオとジュリエット(悲劇)1595年
  • 夏の夜の夢(喜劇)1595年
  • ヴェニスの商人(喜劇)1596年
  • ジュリアス・シーザー(悲劇)1599年
  • ハムレット(四大悲劇)1600年
  • オセロ(四大悲劇)1604年
  • リア王(四大悲劇)1605年
  • マクベス(四大悲劇)1606年
  • The Sonnets(ソネット集)(詩)1609年

ソネットってなに?

ソネットはもともとは13世紀にイタリアで生まれたスタイルで、シェイクスピアはこれを独自にアレンジしました。

14行からなる詩で、1行おきに韻を踏み、13行、14行で韻を踏むABAB-CDCD-EFEF-GGのルールがあります。

1.Shall I compare thee to a summer’s day? A

2.Thou art more lovely and more temperate: B

3.Rough winds do shake the darling buds of May, A

4.And summer’s lease hath all too short a date; B

5.Sometime too hot the eye of heaven shines, C

6.And often is his gold complexion dimm’d; D

7.And every fair from fair sometime declines, C

8.By chance or nature’s changing course untrimm’d; D

9.But thy eternal summer shall not fade, E

10.Nor lose possession of that fair thou ow’st; F

11.Nor shall death brag thou wander’st in his shade, E

12.When in eternal lines to time thou grow’st: F

13.So long as men can breathe or eyes can see, G

14.So long lives this, and this gives life to thee. G

 

The Sonnets(ソネット集)は全154編のソネットで構成され、

  • 1~126番は“Fair Youth” とよばれる若い青年へ
  • 127~154番は“The Dark Lady”とよばれる女性へ

むけて書かれています。

Sonnet18 原文

Sonnet 18: Shall I compare thee to a summer’s day?
 
Shall I compare thee to a summer’s day?
Thou art more lovely and more temperate:
Rough winds do shake the darling buds of May,
And summer’s lease hath all too short a date;
Sometime too hot the eye of heaven shines,
And often is his gold complexion dimm'd;
And every fair from fair sometime declines,
By chance or nature’s changing course untrimm'd;
But thy eternal summer shall not fade,
Nor lose possession of that fair thou ow’st;
Nor shall death brag thou wander’st in his shade,
When in eternal lines to time thou grow’st:
So long as men can breathe or eyes can see,
So long lives this, and this gives life to thee.

ソネット18和訳

ソネット第18番 君を夏の日と比べよう

君を夏の日と比べよう
君の方がずっと美しく、温かい
荒い風は五月の蕾を揺さぶる、
そして夏はすぐに過ぎる
時に天の太陽の輝きは暑すぎる、
時にその顔の輝きは曇る。
美しいものも、いつかしかその美しさは失われ、
偶然や自然の移り変わりの中で消えていく。
君という永遠の夏は色あせない、
君の美しさを誰も奪うことはできない、
死神に、闇の中に引きずり込ませたりはしない、
永遠の詩の中で君は生き続ける、
人が生き続ける限り、
この詩が、君に命を与えつづけるかぎり。

解説

要約

作者は「君」と夏の日を比べています。

「君」のほうが夏より美しく温かい。

夏は

  • 風が強すぎる
  • 暑すぎる
  • 曇りすぎる
  • すぐ過ぎてしまう

などの問題がある。

そして、美しいものはやがてその美しさを失う。

しかし、「君」の美しさは失われることなく、この詩が人に読まれ継がれる限り、永遠のものとなるだろう。

「君」は誰?

登場人物は語り手と「君」です。

語り手はシェイクスピア自身なのでしょうか?

そして、「君」とは誰なのでしょうか?

実は両方ともはっきりとはわかっていません。

ソネット集の1~126は“Fair Youth”という青年に向けて書かれているため、男性に向けて書かれていることはわかっています。

シェイクスピアってゲイだったの?

詩と作者の人生を必ずしも重ねるべきではありませんが、シェイクスピアがゲイだったという話はなく、奥さんと子供がいたことは間違いありません。

当時の時代背景的には、性的関係を伴わない男性同士の密な関係は珍しくはなかったそうです。

ソネット集はMr WH.に向けて書かれたとされていますが、このMr WH.も誰かはわかっていません。

また、Mr WH.へ向けて書いたのがシェイクスピアなのか、ソネット集を出版したトマス・ソープ(Thomas Thorpe)なのかもわかっていません。

実は結構謎が多いのです。

考察

このソネット18のテーマは

  • 儚さ
  • 永遠

です。

ソネット自体はを表現するときに用いられるため、青年に対する語り手のは、テーマの一つになります。

一方で、夏の美しさは、すぐに過ぎてしまうことから、今は美しい青年も、やがてはその輝きを失っていく儚さを伝えています。

愛する青年が美しさを失わないように、語り手は詩でその美しさを伝えます。

そして、この詩が人々によって読まれ、語り継がれる限り、永遠に青年は美しいまま人々の心の中で生き続ける。

ということを表現しています。

まとめ

シェイクスピアは歴史上もっとも有名な作家といっても過言ではないと思います。

シェイクスピアがソネット18で記した通り彼が死んで400年たった今も、詩は読まれ、美しさは色あせていません。

詩を読んだ皆が美しい「君」の姿を想像するのではないでしょうか?

そう思うと、やはりロマンチックな作品です。

ほとんどの人が女性を想像していると思いますが…

英語圏で特に有名な詩はこちらの記事でまとめていますので是非ご覧ください。

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